協会の事業 |
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技能認定 プロとしての照明家の技能認定制度は1981年に発足。以来、協会独自の規程によって実施され今日にいたっている。初心者対象の2級とチーフクラス対象の1級とがあり、これまでの資格保有者は延べ10,000人を超える。技能認定制度を通じて、舞台・テレビジョン照明家の職能の認知、確立と照明技術の向上、普遍化に果たした役割は大きい。ホール職員採用時の条件となるなど、社会的評価も高まっている。 研修会・講習会 次世代照明家の育成と技術の向上をはかるセミナーは1973年にスタートし、その後、技能認定制度と連動して、「舞台・テレビジョン照明のための公開講座−地域講座、中央講座、新人講座」の名で定着し、毎年、全国各都市で継続開催されている。並行して、職域の進展やハイテク機器開発などに即応した研修会を随時実施。理論よりも現場での研修を重視しているが、知識・技術にとどまらず、照明家としての創造性や感性の涵養が求められる。 研究・調査類書のない『日本舞台照明史』刊行、遠山静雄『舞台照明学』など会員による照明研究の成果が世に問われ、評価を得ている。また照明テキストの編集刊行、「全国テレビ照明技術者会議」「全国舞台照明技術者会議」の積み重ねなどが全国の現場に生かされ地域差解消にも役立っている。 業績の表彰「日本照明家協会賞」は1981年にスタート。照明家を対象とした世界でも珍しい顕彰制度である。舞台部門・テレビ部門、それぞれに大賞(文部科学大臣賞併贈)以下、優秀賞、新人賞、特別賞(奨励賞、努力賞、技術賞など)が設けられている。審査には文化界有識者が加わって当たり、対象は作品・番組だけでなく、技術開発、機器改良、施設照明設計などにも目が配られている。注目度は高く、年々その社会的権威を高めている。 協会誌「日本照明家協会雑誌」は会員を結ぶメディアだが、照明に関する研究発表や新機器の紹介、在外研修者による海外リポートなど照明界の“今”を満載する業界唯一の月刊誌である。 図書刊行物『舞台・テレビジョン照明』シリーズは講座テキストとして編集刊行されたものだが類書がなく、再版・改版を重ねている。専門学校や公共ホールの教材にも利用されている。安全作業・業務管理、機器保守等、照明業務の現場に即した図書・DVD、またテンプレートなどの作成、頒布も行っている。『日本舞台照明史』『日本舞台テレビ照明近代史』など、協会ならではの研究書、記録集成の編纂・刊行を行っている。 諸団体との連絡・連携舞台・テレビ照明の仕事は単独では成立しない。演者や演出家、装置家、衣裳デザイナー、カメラマンたちとの協同作業のうちにそれは完成する。施設の条件にも制約され、最先端の科学技術の進展と共に歩み、ナマの “時間芸術”の属性を持つ。したがって、常に関連諸団体・機関との緊密なコミュニケーションが不可欠である。 交流・互助活動協会は、わが国の舞台・テレビ照明界唯一の職能団体であり、会員相互の交流は、地域と分野を超えて、協会発足と供にきわめてさかんになった。発足当時から検討されていた「就業事故見舞金」制度成立は1987年。1995年加入の「団体傷害保険」は2013年「就業事故見舞金」制度に統合された。 |