ディスクロージャー [設立趣意書]
昭和30年頃、舞台照明に対する関心が高まると共に、照明設備の充実や照明家の技術向上が強く要望される一方、照明家の多くは分散孤立の形をとっていたため、それらの要望に応えるための研究、知識の交換などについて相互間に何等の提携もなく、照明家に対する社会的評価も、必ずしも正当とは言えない実情でありました。 そのような情勢に対応するため、昭和31年10月、当時舞台照明の仕事に携わる者たちが集って、照明家の技術向上と社会的地位の確立を図り、併せて相互の親睦を密にすることを目的として東京に舞台照明家協会を、続いて大阪に関西舞台照明家協会を、名古屋に中部舞台照明家協会をそれぞれ設立いたしました。
その後、各協会は相互に連絡をもちつつ独自の活動を続け、テレビジョンの普及に伴い、名称をそれぞれ、舞台テレビ照明家協会と改め、昭和37年には、三協会が日本照明家協議会を結成して、実質的には全国一体の照明家団体として活動を続け、初期の目的に近い実績を挙げて参りました。 近年にいたり、全国各地の文化施設の充実や、海外との文化交流の頻繁などに伴い、私達照明家は、その使命の重要性を再認識し、ここに改めて全国的単一組織の社団法人日本照明家協会を設立(昭和48年12月14日文化庁認可)して更に一段の技術研磨と連絡の緊密化を図り、名実共に照明家の公共団体として協力に活動を推進し、一般社会の要望に応えると共に、日本文化の高揚発展に寄与したいと存じます。