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ディスクロージャー [業務、及び財務等に関する資料の公開]

 

[1]平成20年度事業報告

 (社)日本照明家協会が創立以来一貫して追究してきた課題は、協会の掲げる基本理念
【「演出空間・映像領域」の創作活動に対し、芸術性のある照明手法をもって作品の完成度に寄与する」】にあります。この理念実現のため会員・非会員を問わず照明家のスキルアップを願い、照明界のクウォリティーを上げるため協会活動に力を入れ今日に至っております。
 平成19年2月第二次「文化芸術の振興に関する基本方針」が施行され、文化芸術による国づくりを進め「文化芸術立国」」を目指すことが示されました。この国の方針をどう実現するか、そのための施策については、照明家をはじめ舞台技術者の存在価値をどう高めるか、我々会員・協会の大きな課題と考えますが、昨今の文化庁の動きとして舞台技術者の人材育成事業について調査研究を公募する方向で、また、文化審議会・文化政策部で、アートマネジメント人材と舞台技術者の育成について論議し、昨年はアートマネジメント関連の調査を実施、舞台技術者については調査を行われなかったが、今年度に調査研究予算がついた。文化政策部会では 5月〜 7月にアートマネジメント・舞台技術者・実演家の人材育成について提言をまとめる予定。芸術文化課では文化政策部会の検討と並行、来年度予算概算要求に向けて、人材育成支援事業の枠組みの見直しを行うと仄聞しております。
 また、一昨年5月に成立した「公益法人制度改革法」がいよいよ平成20年12月1日新法施行となり、既に4月1日現在で公益認定の答申が13法人に出されます。当協会会員の意識調査をアンケート方式を実施いたしましたが、予想を超える低回答で何らかの施策方法をと考えております。一方、今や各国挙げての国際地球環境問題への対応についても、協会としても積極的な見解を表明する必要性があると考え、舞台とエコ問題の関係を手始めに中央講座の科目に加えましたが、どうも内容がLEDへの技術関心に集中し、何故、舞台での熱量など地球温暖化へどう対応するかの要点を明解にする必要性を痛感いたします。
 デジタル技術の進化は急速に技術革新をおし進めて来ました。その果実を創造活動へ芸術性の明かりとして活用普及するには、我々がこれまで蓄積してきた実績を確認しつつ、新たな創作活動にこれらの英知を栄養源として十分活用するとともに次世代にどう伝え、継承させるかはこれからの大きな責務であります。
 協会法人認可35周年に当たり本部・支部が共有出来る開けた協会に新風を入れた事業・実行の計画樹立が協会運営に喫緊な課題であることで会員増強策を打ち出し会員一人ひとりが推進することを願うものと提案してまいりましたが、会員の減少は予想以上に進んでおります。会員組織の協会の衰運はその会員の技術と芸術性の水準向上にあります。それゆえ会員一人ひとりが照明家としての意識を持ち、広く見識を高め、照明家一体の意識と意思表示が大切であろうと考えます。また組織の原則『一人は万人のため万人は一人のために』の文言が真に求められ時期であるとお考え頂き、今後も組織基盤強化に努めて参る所存であります。
 平成20年度の事業計画は定款の例示する目的の達成のため、財政・認定・安全と環境問題の3つの活動計画を押し進めてまいりました。

「財源増強策の推進即ち照明家一人でも会員への入会勧誘意識を・財政各竜の道」
「専門家として相応しい技術の尺度たる技能認定制度の活用と社会認知への強化策を会員各自が自覚と義務に」
「安全作業の推進と地球環境問題にも視線を向けよう」

(1) 研修会、講演会、展覧会等の開催

 今年度は各支部と協同して未開拓地区を重点に協会活動を積極的に起こす運動方針を定め、認定基準に沿った地域の講座・勉強会等の実践力涵養のカリキュラム開催を計画しましたが、一部を除いて実施には至らず『新人研修講座』は4月上旬開催74名の応募。『地域講座』が北海道・福島・新潟・名古屋・関西・中国・九州の7ヶ所で開催207名の受講者を数えたに止まり、『中央講座』は東京・札幌・高岡・福岡・大阪で開催69名の受講者で開催されただが、受講者の減は今後の対策に課題として残った事実です。
 照明家の育成に重点を置いた推進方策と、経営陣の支援に応えられる研修として『専門家』『専門性』へのスキルアップを強調できる講座として取り上げて行きたい所存であります。

・ワールド・ライティング・フェアin TOKYO 2008 開催年 7月3〜 5日パシフィコ 横浜・展示ホールにて開催。
共催名義につき、開催には一昨年と同様それなりの企画・出展・動員等を考慮して予算計上の配慮と効果的にそれを満たす計画が実施されました。

・次に当協会をはじめ.音響.監督.美術などの協会で構成「舞台芸術共通基盤研修実行委員会」として協同プロジェクトを設け、「舞台スタッフ」横断研修講座を継続して開催してまいりました。調査研究を期限つき(3年間) 最終として平成20年 1月末に実施され研修の在り方に問題提起と方法などに成果を得ました。

(2) 照明に関する調査研究

・全国テレビ照明技術者会議、全国舞台照明技術者会議とそれぞれの分野で毎年開催。
全国テレビ照明技術者会議は、法人認可35周年記念行事の一環として10月29日30日日本科学未来館・フジテレビ湾岸スタジオで27回の歴史を数え、1年間の照明技術、作品の成果を顧るとともに、その中からその都度時宜をえた研究課題を発表、討論を行なった成果を共有しこれを関連者が活用し、映像領域の各分野より注目すべき催事としての評価を得ております。

・全国舞台照明技術者会議 (全国舞台照明デザイン会議) は法人認可35周年記念行事を兼“芸術的「感性」と「技術」次世代に受け継ぐ匠の「心」”を副題とし12月17日18日世田谷キャロットタワー生活工房5F・セミナールームにて展示(機器・協会PR)とセミナーで開催され、参加者は予想を下回りましたが、規模の内容は近来まれに見る優れたもので多くの照明家に見聞して欲しい全国舞台照明デザイン会議でありました。それにつけても舞台に所属する照明家の動員問題は照明家の存在理由とその意義を問われるべき根底的課題と考えます。
 全国テレビ照明技術者会議、全国舞台照明デザイン会議の実行の皆さんに厚く御礼申し上げます。

・劇場等演出空間運用基準協議会が設けられ劇場・ホールの照明分野を含めた安全運用に関して年末に報告書がまとめられ2008ガイドラインとして配布されました。 ・国際委員会として日韓交流の活発化に伴い、両国交流促進のセミナーとしてスタッフの討論交流などの計画を練っていることが報告され、日本演出者協会が2009年 6月1〜30日「あうるすぽっと」で開催する「日韓演劇フエステイバル」当協会後援の一環に共有する形で参加の旨、報告がありました。

(3) 照明技術に関する技能の認定

 1)「舞台・テレビジョン照明技術者技能認定制度」は1981年春に制定され、その後、時代の要請に応えながら実際の「受験者各自の作業能力判定基準(尺度)にふさわしい制度」として定款でも事業の柱に位置づけ、照明家のスキルアップと、業界のクウォリティー向上を目的としての永い年月の実績があり、この制度は今後も活かし発展されなければならないと同時に、講習受講・受験後のアフター研鑽・研究問題の検討・活用の提言があり、課題として採り上げました。なお、地域講座と二級認定試験はこの業界にあって協会の位置づけと全照明家(会員・非会員を問わず)スキルアップにより「演出空間・映像領域」における創作活動作品の完成度に寄与するためと、協会の社会的認知と照明家全体の技術レベルの向上に相応しい組織基盤の拡充とにあります。また、1級認定に関しては上級者 (チーフクラス) 対象のため、「技能認定規程第 4条 (教育) 認定を行なうにあたり、認定基準に基づく教育資料を作成し、受験者の技能向上を図るため講座を設ける。」の事項に対応して先ず研修に中央講座受講後に認定試験を実施しております。

 2)地域講座は支部長の権限に委ね、支部が実施主体となり支部や地域の事情に合致するように開催、会員・非会員を含め照明家全体の照明技術の普及とレべルアップに貢献しております。創作活動の需給、地域格差を考え今後、支部と本部とで協議し、未開催都市の照明家在住の調査、実施、認定制度による「技能の尺度」としての普及と啓蒙のため地域講座・二級認定試験未開催都市に関して、地域の協会活動活性化を考え、従来開催されない都市で行ない「舞台・テレビジョン照明技術者技能認定制度」の普及と照明家の知識と啓発の足掛かりに実施する施策を検討し東京支部は新潟で開催いたしました。
 3)中央講座は「チーフ現職者」を対象とする事実を認識し、「技能認定1級に関しては3日間講座の受講者の事情を考慮、分割受講(有効年間数)可とし受講・受験を容易にする」を確認事項とした。また、中央講座最終日に「一級認定試験」を実施しております。出題の回答方法について試験委員会で検討を行う。出題傾向と回答例について協会雑誌に掲載するなど受講者増に繋げたい。平成21年度の「中央講座」は東京、大阪、広島、仙台その他5地区で実施、地域講座は6 〜7 ヶ所で行なう予定にしております。?

 4) 「更新講座」の検討は運用会議でも検討され、必要性、方法論、財源などが論議され何よりも会員自身の自覚が大切であり、また、中央講座の受講課目にも活用論が提案されました。協会全体での検討課題で講座内容も検討、結論を出す方向へ進めたいと考えますが、会員のご協力をお願いしたい所存です。

(4) 研究の奨励及び業績の表彰

 研究の一分野として光エネルギーの効率化は地球温暖化対策の問題として大切かと考えます。テレビスタジオなどは研究チームを組んで進捗状況との報告を受けておりますが、舞台部門は雇用形態、「指定管理者制度」による短期契約など問題解決のための隘路は多く存在致します。協会として何らかの手筈を講じたい考慮して支援事業に申請しましたが不採用になりました。

 奨励とは創作活動の作品への照明家の貢献度の評価であり、評価があって技能力が高まることは周知の問題であり、大いに力を入れる事業と考えます。照明作品の顕彰については協会賞の権威を高め、充実を図るための広報・アピールを協会内外に強める。協会賞のもつ特別な意義を会員一同が今一度、賞の在り方について熟慮し芸術性、創造性を啓発することにより一層社会的に価値と権威あるものとして進めることも重要であります。優秀賞・大賞の選考も各委員の洗練された高い見地から厳正な審査に、評価も高まり協会賞の権威も上がっております。

 また、授賞式にも意義ある催事にするよう会員からも要望があり、価値と権威あるものにするには厳粛の中に表彰され、受賞者自身が受賞と作品への真価も伝わり、その意義を正しく受けとめ、協会賞の価値と権威も一段と高まると思慮いたします。

(5) 協会誌及び関連図書の刊行

 協会雑誌の毎月の発刊、併せて「協会ホームページ」と情報の広報と2本立てで、公益法人の事業内容・財務の公開の義務も滞り無く進めてまいりました。今後、メール広報も研究課題として採り上げ各支部からの寄せる情報量も増やし、協会広報を軌道に一段と進捗を図る所存です。

(6) 関連団体等との連絡提携

 今年は「公益法人改革」として《民法法人の新制度への移行措置の概要》が示され、この流れ、概説を平易な文で西嶋竹春定款改定委員のお手を煩わせて協会雑誌9月号より毎月「新公益法人制度について」と題して掲載してまいりました。会員の皆様にはお読みなって、今後の当協会の歩む手筈にご理解を得たと思います。どうぞ会員相互でこの課題を是非取り上げ、この難問題をどのように進めてゆくか日常的に話題にして英知を協会に提供して頂きたいと考えます。

 協会本部としても関連団体と連携し、行動を深く注視する必要があります。また、平成19年2月第二次「文化芸術の振興に関する基本的な基本方針」が閣議決定、施行されましたが、その後の文化庁の動向は提出書類の輻輳化、調査依頼と書面の規格化の厳正など厳しさが目立つ昨今であります。

 尚、文化芸術推進フォーラム (音楽権利団体。出演家の権利擁護団体の芸団協。映画監督。全技連の12団体)で理事のお手元へお配りした「社会の活力と創造的な発展をつくりだす劇場法(仮称)」に舞台技術者が傾注する問題が今後、どのように流れるか、密接に監視しこれの活用方策を探究し少しでも我々、舞台技術者が活きる道を自らが構築することにする覚悟が欲しいものであります。

(7) その他目的達成に必要な事業

 協会の組織増強とは会員の増強という目に見える側面と、創造活動の中で示される協会や照明家の芸術上の社会的名声や信望の獲得と蓄積という無形の力と二つの側面を持っており、組織の増強は協会の社会的力量を大きくするだけでなく、これにより照明家の社会的地位の確立の一助ともなり、組織基盤のクウォリティーを真に引き上げるとともに「数は力」を発揮するため一層邁進したいと考えます。

 会員の厚生福祉面には、当協会独自のものの「就業中事故の補償制度」の保険金は会費より捻出して支払っているもので、会員自身の保険です。補償金の保険制度の活用を積極的に行なうようお願いしたい。請求方法は逐次、協会雑誌に記載してまいります。些細な事故による通院などに適用します。また、芸団協の「芸能人年金」「共済制度」にも活路を求めて会員自身が今後の社会的補償は自己的算段守備と考え、利用も一方策とも考えます。

 毎年、会員増強を掲げて参りましたが、残念ですが会員増は目標を下回り、協会活動の財源問題にも波及しており憂慮に耐えません。組織の拡大強化の具体的目標の設定と追及など、このことを一度会員の意識の根底に訴えて、協会の理念は何処にあるか、これに相応しい活動は何か、活動の源資は何か、をお考えいただき、総ての原動力は会員会費であることを恒常的に、会員自身が思慮することを訴えて参りました。以上の事業計画を推進して参りましたことは、会員、賛助会員、関係各位のご理解とご協力、ご支援による賜物と厚く御礼申し上げます。

以上

平成21年5月15日第36回定期総会報告承認

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