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平成21年度事業報告


(社)日本照明家協会が創立以来一貫して追究してきた課題は、協会の掲げる基本理念の
【「演出空間・映像領域」の創作活動に対し、芸術性のある照明手法をもって作品の完成度に寄与する」】にあります。この理念実現のため会員・非会員を問わず照明家のスキルアップを願い、照明界のクオリティーを上げるため協会活動に力を入れ今日に至っております。

 第二次「文化芸術の振興に関する基本的な方針」が施行され、 3年経過、この間
「文化芸術立国」を目指すためのその施策はどう、示されたか。政権改変で長期的政権から脱皮するため新政権が打ち出す政策は余りにもお手盛りで、綻びが見えはじめ文化行政始め各方面に波及が、これを交わす狙いの「財源探しの仕分け作業」が新鮮に見えるが本来のミッションはどこかに置き去りの様相、この間「文化審議会文化政策部会」舞台芸術ワーキンググループが「基本方針」見直しのための意見をまとめ“ 舞台芸術を振興する意義・方向性・重点施策" と三の概要と四の項目とし《⑴地域の核となる文化芸術拠点の充実とそのための法的基盤の整備》=芸術社会の活力と創作的な発展をつくり出し国の地域社会の創造性を培い、活力をもたらし、豊かな社会・経済の発展を図るため、実演芸術の専門家が配置された劇場・音楽堂等の整備『社会の活力と創造的な発展をつくりだす実演芸術の創造、公演、普及を促進する拠点を整備する法律』「劇場法」仮称の制定で学識者に加えて現場の声も反映させることが枢要。「公益法人・劇場法」課題はどのように展開するか注視することが肝要であります。

 照明家をはじめ舞台技術者の存在価値をどう高めるか、このため協会の存在感、組織増強施策は我々会員各自が宿題として大きな課題と考えて参りましたが、事業・実行の計画樹立には本部・支部が共有出来る協会運営に喫緊な事項であり、会員一人ひとりが意識の高揚を推進することを願うもので、また、会員組織の協会の衰運はその会員の水準にあります。それゆえ照明家一体の見識と会員一人ひとりが広く見識を高め、照明家としての気概を持ち、意思表示することが大切かと考え進めてまいりました。

 今、世界的な政策金融危機とこれの波及で不況と均質な文化・価値観・経済原則のグローバリズムの流れは巨大な潮流となり、全体的に厳しい世相となっており、協会組織も荒波に翻弄される危機感を抱く現状で、体制をどう支え今後の協会活動を何処へ視点を向けるかが緊要な課題と考え
  ・「協会の財源は何か会員一人一人が積極的に考え どうするかが財政確立の道」
  ・「技能認定制度の活用こそ公益事業そのものであり専門家の位置づけに相応しい技術の尺度として社会的認知への強化策を会員各自が自覚と義務に」
  ・「安全作業の推進と地球環境問題にも視線を向けよう」
                     の三の標語に従い進めてまいりました。
                 

(1)研修会、講演会、展覧会等の開催

 今年度は各支部とこの斯界を構成する人々から見た『専門家』『専門性』として通用するスキルアップと基盤強化を図る事業を開催して参りました。
・新人研修講座は平成21年は 4月6.7.8 日の三日間日本大学芸術学部江古田キキンパス・サンプラザホールで開催。この年 4月入社、就業する人達63名の公開講座で、この講座は未知の職場に理解と興味を持たせるもので、現場作業を中心にカリキュラムを組立て進めており、各分野横断的な総合研修に先鞭を着け定着させたものと自負し今後も継続する所存です
次に討議の一分野のエコ問題は「光エネルギーの効率化・地球温暖化対策問題に照明家としてエコ対策にどのように進めるか」と全国テレビ照明技術者会議・全国舞台照明技術者会議に課題として、また、協会雑誌・ホームページでも多く採り上げ記事として掲載してまいりました。

(2)照明に関する調査研究

・全国テレビ照明技術者会議、全国舞台照明技術者会議とそれぞれの分野で毎年開催。
全国テレビ照明技術者会議は、28回の歴史を数え、10月14/15日都市センターホテル・TB
S 放送センターにて1年間の照明技術、作品の成果を顧るとともに、その中からその都度時宜をえた研究課題を発表、討論を行なった成果を共有しこれを関連者が活用しており、映像領域の各分野より注目すべき催事としての評価を得ております。
・全国舞台照明技術者会議 (全国舞台照明デザイン会議) は平成21年は第20回としてテーマ“やはりエコを考える”とし「光」への変換効率. 「人間に優しい技術」. ムービングライトって何? のテーマで22年 2月 3日座・高円寺で開催されました。
N.G.C.SITEとしても勉強会の開催にて幾多の成果をあげており、協会雑誌に記事掲載として好評を得ております。

(3) 照明技術に関する技能の認定

1) 「舞台・テレビジョン照明技術者技能認定制度」は1981年春に制定。その後、時代の要請に応えながら実際の「受験者各自の作業能力判定基準 (尺度) にふさわしい制度」として定款に事業の中核と位置づけて、照明家のスキルアップ・業界のクオリティー向上を目的とした公益事業として永い年月の実績があり、この制度は今後も活かし発展されなければならないと同時に、講習受講・受験後のアフター問題の検討・活用の提言もあり、課題として採り上げ改善の方向にすすめる所存です。また、地域講座はこの業界にあって協会の位置づけと全照明家 (会員・非会員を問わず) スキルアップにより「演出空間・映像領域」における創作活動作品の完成度に寄与するためと、協会の社会的認知と照明家全体の技術レベルの向上とこれに相応しい組織基盤の拡充にあり、また、1級認定に関しては上級者 (チーフクラス) 対象のため、認定基準に基づく教育資料を作成し、受験者の技能向上を図るため講座を実施しております。
2) 地域講座は支部長の権限に委ね、支部が実施主体となり支部や地域の事情に合致するように開催、会員・非会員を含め照明家全体の照明技術の普及とレべルアップに貢献しており、支部と本部とで協議し、「技能の尺度」としての普及と啓蒙のため地域の協会活動活性化と考え進めております。実施支部は北海道・東北・東京・名古屋・大阪・九州の6ケ所受講者141名で実施しました。
3)中央講座は「チーフ現職者」を対象とする事実を認識し、「技能認定1級に関しては3日間講座の受講者の事情を考慮、分割受講(有効年間数)可とし受講・受験を容易にする」を確認事項としており、また、中央講座最終日に行う「一級認定試験」の出題傾向と回答例について試験委員会で検討を行い、協会雑誌に掲載するなど受講者増に繋げたい。平成21年度の「中央講座」は東京、大阪、名古屋、広島の4地区受講者46名で実施いたしましが、何方も受講者の減少対策にも課題が残されました。
4) 「更新講座」の検討は運用会議でも検討され、必要性、方法論、財源などが論議されたが、課題は山積であるが重要課題として大切であり、支部からのご意見を求めたが提案も少い、重要課題でもあり今後も継続審議課題であります。


(4)研究の奨励及び業績の表彰

奨励とは創作活動の作品への照明家の貢献度の評価であり、評価があって技能力が高まることは知るところであり、大いに力を入れる事業と考えます。照明作品の顕彰については協会賞の権威を高め、充実を図るための広報・アピールを協会内外に強めてまいりましたが、授賞者はじめ会員自身がこの賞の活用方法を提言して頂き、協会賞のもつ特別な意義を会員一同が今一度、賞の在り方について熟慮し芸術性、創造性を啓発することにより一層社会的に価値と権威あるものに進めることも重要であります。
また、優秀賞・大賞の選考も各委員の洗練された高い見地から厳正な審査に、評価も高まり協会賞の権威も上がっております。会員の関心度を高める一大楷梯でもあり、協会賞の普及と権威に繋がりを持たせたい所存であります。

(5) 協会誌及び関連図書の刊行

「協会雑誌の公益性の主張は何処にあるか」のキャンペーンの展開 ・敷衍ふえん(詳しく説明する) 協会の基本理念目的のため照明家のスキルアップ・クオリティー向上に寄与することで毎月の発刊、併せて情報の速報性に「協会ホームページ」の2本立で、記事も公益法人の事業内容・財務の公開の義務も滞り無く進めております。また、社会経済の厳しい時世に協会雑誌広告掲載にご協力を戴いて各社に対して感謝の念で、また、これに応えるべき協会雑誌にと広報委員会の尽力にも感謝いたしております。
 「電気技術講義テキスト」初版上梓より 4年を経てこの間の制御技術等の最新技術に注目事項が多くあって、技術委員会はこれを受け改訂項目を検証し12月に改訂版を発行いたしました。

(6)関連団体等との連絡提携

今年は「公益法人改革」として《民法法人の新制度への移行措置の概要》が示され、この流れ、概説を平易な文で西嶋竹春公益委員長を初め各委員のお手を煩わせて協会雑誌に「新公益法人制度について」と題して掲載してまいりました。会員の皆様にはお読みなって、今後の当協会の歩む手筈にご理解を得たと思います。どうぞ会員相互でこの課題を是非取り上げ、この難問題をどのように進めてゆくか話題にして英知を協会に提供して頂きたいと考えます。また、協会本部としても関連団体と連携し、行動を深く注視する必要があります。また、平成19年 2月第二次「文化芸術の振興に関する基本的な方針」が閣議決定、施行されました。二律背反の「指定管理者制度」問題も絡んで、文化芸術推進フォーラム、㈳日本芸能実演家団体協議会と密接に連携し、これを活用方策を探究し少しでも我々、舞台技術者が活きる道を自らが構築することに傾注する覚悟が欲しいものであります。「劇場演出空間運用基準協議会」も「劇場演出空間運用ガイドライン共通編2009版」に引き続き「大道具協議会」も発足、次の版作成に論議が続くものと考えます。

(7)その他目的達成に必要な事業

 協会の組織増強とは会員の増強という目に見える側面と、創造活動の中で示される協会や照明家の芸術上の社会的名声や信望の獲得と蓄積という無形の力と二つの側面を持っており、組織の増強は協会の社会的力量を大きくするだけでなく、これにより照明家の社会的地位の確立の一助ともなり、組織基盤のクオリティーを真に引き上げるとともに「数は力」を真に発揮するため一層邁進したいと考えます。
会員の厚生福祉面には、当協会独自のものの「就業中事故の補償制度」の保険金は会費より捻出して支払っております。今期も 3?5 件の申請があり、それぞれ給付金が支払らわれました。
なお、芸団協の「芸能人年金」「共済制度」は新たな法制化で解散いたしました。
・最後に毎年、会員増強を掲げて参りましたが、残念ですが会員減が目立ち次期には、今後、何らかの対策処置を緊急課題として採り上げることを提言いたします。
協会活動の財源問題にも波及し、法人認可40周年を迎えるにあたり改めて組織の拡大強化に目標の設定と方策を会員の意識に訴えて、協会の理念は何処にあるか、これに相応しい活動は何か、活動の源資は何か、協会の財産は会費が総ての原動力であることを恒常的にお考えいただき、
当協会は何処へ向かうのか、現在は総会にて「公益社団法人」を目指すことを決議しており、目的に向かって進べき道しかないと会員の意思を一つに歩むことが望まれます。
以上、幾つかの継続事業がありますが、事業計画を推進出来ましたことは、会員、賛助会員、関係各位のご理解、ご協力、ご支援の賜物と感謝いたします。            以上
                         平成22年6月11日第37回定期総会承認
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