1 多種多様な雇用形態
近年の厳しい経済情勢の影響もあり、企業は、従来の「終身雇用」を基礎にした正社員以外にも、契約社員、派遣社員、パート・アルバイト等多種多様な雇用形態を広く採用し、また、正社員の給与も「年功序列」の昇給のほかに能力型・成果型等の給与が導入されるなど、雇用形態はきわめて複雑なものとなっていることは皆様もご承知のとおりです。加えて、企業が事業を展開していくにあたっては、「雇用」された社員のみならず、企業外の個人事業者等に業務を委託するといった方法も広く用いられるようになっています。
前回までの「梅ちゃん先生の法律相談」においては、労務管理に関するポイントをお話ししてきましたが、今回は、そもそも、「労働基準法」「労働契約法」「労働安全衛生法」といった労務管理に関する法律が、企業において働く人々のうち誰に適用されるのか、という点について、お話ししたいと思います。