ロンドンエッセイ
「あの空は泣いているのだと思います。ただの晴天ではなく、スコーンと果てしなく天に突き抜けた、真っ青さとスケール感、ただ見ていて吸い込まれてしまう、底なしの虚しさと、カタルシス後の解放感を照明で表現したいのです」。数年前にお世話になった、照明家のグレゴリー・クヌプルさんの『Blue』というプロダクションでの表現は印象的でした。これは、照明家だけの腕では達成できません。役者の表情、セリフはもちろん、セットの素材とスケール、プラス、音響でさらに空間に奥行きと勢いをつける。
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