ニューヨークエッセイ
2012年も折り返し地点を過ぎました。時の流れは止まることを知らず、私はその流れに身を任せる以外の術を持ち合わせていません。人生の長さに比例するほど長く感じる舞台上の2時間も、たった5秒の場面転換のように感じる昼と夜の繰り返しの毎日も、私という意識とは無関係の大きな力が、正確なタイミングで「今」を「過去」へ と運びます。「あの頃に戻りたい」と不可能な願いを抱くことはもうなくなりましたが、「今この時が止まってくれたらいいのに」という気持ちにさせられる瞬間に出会うことを止めるとはできません。
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