ニューヨークエッセイ
1月にトランプ大統領が就任し、私の周りの人々は少しざわざわしています。トランプ大統領の低い支持率や抗議デモなどについては日本でも大きく報道されていることでしょう。特にアメリカ有数の“人種のるつぼ”であるニューヨークではトランプ大統領の考え方に反対する人が多く、外国人の私にさえ「今週末の抗議デモ行く?」と普通に聞いてくる友人がいるほど、抗議のために集まることが日常と化しています。外国国籍の友人も多数デモに参加していましたが、アメリカで働かせていただいている外国人の私は、アメリカ政府に対するネガティブな意見を公の場で発表する権利を持ち合わせていないように感じます。しかし、「アメリカ第一」「アメリカ製品を買ってアメリカ人を雇え」という大統領就任演説での宣言は、具体的には誰に向けられた言葉だったのか、アメリカとは何なのか、考えざるを得ない空気を強く感じるのは確かです。