ニューヨークエッセイ
昨年12月号のロンドンエッセイ60に、小野あずささんが執筆された『舞台監督と台本』は、こちらニューヨークの舞台制作現場に状況がとても似ていて、共感いたしました。アメリカの舞台制作においても、ステージ・マネージャーはリハーサル初日から千秋楽まで舞台上で起こりうるすべての動きを管轄しています。ステージ・マネージャーを日本語に訳すと舞台監督かと思いますが、両者の役割が多少異なるように見受けられます。ニューヨークでステージ・マネージャーとして働く日本人の友人は、日本では演出家補佐という役割で仕事をしています。彼女が言うには、アメリカのステージ・マネージャーの仕事は、日本の舞台監督とも演出家補佐とも異なりますが、スケジュールの管理やカンパニーを仕切る点で、どちらかというと演出家補佐の仕事と重なるそうです。