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会長挨拶


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      公益社団法人日本照明家協会

       会長   勝柴次朗







 昨今、大規模な「コロナ禍」が広がり、私たち照明家も、歴史上まったく経験したことの無い未知の事態に遭遇することとなりました。世界中に蔓延したコロナ禍(新型コロナウイルス感染症)は、私たちの活動の場である舞台・テレビの分野にも大きな影響をもたらしています。特に舞台においては、一時期はほとんど全ての公演が中止または延期となり、舞台を生業とするアーティストやスタッフは、経済的にも心理的にも深刻な打撃を受ける結果となりました。私自身も多くの業務がキャンセルや延期となり、大きな影響を受けることになった者の一人です。
 当協会の事業も、特に2020年度においては本部事業や支部事業の多くが中止や延期を余儀なくされ、協会誌も一時休刊せざるを得ない状況となりました。そのように普段通りの活動が難しくなる中、この未曾有の事態に協会としてどのように対応していくべきか。これは理念的にも実務的にも、なかなか簡単には結論できない、大変難しい問題です。
 しかし少なくとも、私たち照明家は「文化・芸術の担い手」であるということは間違いのないことだと思います。そのような思いから、コロナ禍における舞台芸術の支援を旨とする「演劇緊急支援プロジェクト」に、当協会も参加いたしました(日本美術家協会、日本舞台音響家協会、日本舞台監督協会なども同プロジェクトに参加しています)。そして、このプロジェクトの呼びかけに応じ、令和2年度第二次補正予算事業『文化芸術活動の継続支援事業』(文化庁)への舞台関係者の申請を支援するため、協会内に新しく「支援対策室」を立ち上げ、他業種の各団体とも協力して、全てのフリーランスの皆様を対象とした「事前認定(確認番号発行)」の業務を行ないました。このような業務は、当協会の運営史上でも例のない、新しいタイプのものです。
 まだまだ長く続くコロナ禍の中ですが、各方面で活動を再開する試みは続いています。当協会においても、協会誌を2021年1月号から再開し、延期となっていた第39回日本照明家協会賞授賞式も、秋に時期をずらして受賞者と関係者のみの参加で行い、授賞式の模様を撮影した映像を公開するという形をとりました。こうして曲がりなりにも普段通りの事業を再開できることはもちろん喜ばしいことではありますが、今回のコロナ禍を通じて、私たち照明家の社会における役割が、少し変わってきているのかも知れないと感じ始めています。もしそうだとすれば、日本照明家協会の在りかたも、何らかの変容をしなければならない時期を迎えているのかも知れません。
 当協会は1973年に社団法人として設立され、2023年には設立50周年を迎えます。その当初から長く継続してきた事業を守っていくことはもちろん大切なことですが、社会全体が大きな変化をしているのだとすれば、必要に応じて当協会においても組織としての基本方針を再検討し、継続してきた事業の抜本的な見直しや、例えば今回の「支援対策室」のような、新しく求められる事業を立ち上げていくなど、柔軟な変化を考えていく必要があるのかも知れません。
 今後も、そのような変化の可能性を見据えながら、幅広い皆様から多くのご意見を伺いつつ、慎重に協会運営を進めて参りたいと思います。模索しながらの協会運営がまだしばらく続くことは避けられないと思いますが、どうか皆様のお力を引き続きお貸しくださいますようお願い申し上げます。
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